2022年も残り半分となりました。
上半期(おそらく)にかけて読んだ本をいくつかご紹介します。
春はかなりサボってしまったので、今回は少なめです…
LGBTを読みとく クィア・スタディーズ入門【森山至貴】
私たちは目に見える範囲でしか多様性を理解できてなくて、誰かを傷つける。
正しく理解できていないことが怖くて、深く踏み込めない。そんな人が今は大勢いるのではないでしょうか?
本来は正しいことよりより多くを知ることが重要ですが、本書はこれまでの歴史を踏まえて勉強することができます。
誤った認識を解きほぐしてくれる一冊となっています。
身体的性、性自認、性的指向、性表現と性を示す指標は幾つかありますが、どれをとっても個人の人格を決定づけるには足りない。
その人がどんな人・ものを好きになるか、どんな格好かであるかは、言ってしまえばどうでもいいことだな、と思います。
清々しいほどのおめでたさでキラキラしている言葉です。これらは結局、マイノリティの中のマジョリティにしか当てはまらない言葉(以下略)
朝井リョウ著「正欲」,2021年3月26日発行/株式会社新潮社
ここでのキラキラした言葉は、”多様性”を示します。
本書の後に「正欲」を読みましたが、どんなに考え方が凝り固まっているか思い知らされました。
また、朝井リョウ著「正欲」は下記記事で取り上げています。
世界2.0 メタバースの歩き方と創り方【佐藤航陽】
世界においていかれたくなくて手に取りました。笑
最近3Dモデリングソフトを勉強していたり、NFTにも少し興味があります(でもガス代怖い。)
SF映画のような世界がもはや現実になっていたり、現実味を帯びてきたりワクワクする反面、どんどん取り残される恐怖があります。
こちらの書籍は比較的優しい文章で、メタバースについてざっくりと理解することができると思います。
デジタル革命はゲームと密接な関係にありますが、普段ゲームをすることがないので、幼い頃からもっと色々プレイしとけばよかった…と後悔しています。スマブラを適当にボタン押すタイプの人間。
某赤い帽子のおじさんの2Dステージも熟せないことは既に証明済です。
日本の構造【橘木俊詔】
統計データを見ると頭良くなった気になりますよね。
漠然と現状把握できる資料が欲しいなと思い手に取りました。
これまでの復習?というか、簡単な現状の把握とその分析を確認することができます。
”簡単な”とは、かなりコンパクトにまとまっているからです。著者もまとめるのに苦労したであろうことが前段で伺えます。笑
娯楽におけるおすすめ度は低いですが(統計好きさんにはもの足りないかもです)、全てのビジネスにおいて現状把握は基礎です。
話の種や、根拠資料を探す資料等、活用法が多くあるのではないでしょうか?
SDGsが生み出す未来のビジネス【水野雅弘】
一応人類の一員なので、理解しておこうと。
SDGs17のゴール毎に事例を交えてビジネスアイディアとヒントが掲載されています。
まだまだ個人単位ではSDGsを身近に捉えられていませんが、世界の叡智の結晶であるこの目標とまじめに向き合わねばと思います。
サクッと把握したいビジネスマン向きかなと思います。
ケーキの切れない非行少年たち【宮口幸治】
本屋さんで立ち読みして以来ずっと手に取らないままでしたが、今年やっと読むことにしました。
非行や罪を犯す未成年等、かつて未成年であった者たちの本質的な問題を気づかせてくれます。
”反省以前の問題”と著者はいいます。
過去に起きたことを無かったことにはできませんが、少年法はおかしい、とか、やっぱり反省してないじゃないか、なんて無責任な発言なのだと思いました。加害者が守られすぎている?本当にそうなのか?
私たちはチャンスが平等に与えられるならば、結果が異なってもそれが平等だと思ってしまいます。
各個人にあった教育や支援を与えられてこそ、本当の平等になるのかもしれない…と受け止めきれない現実を感じました。
お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えて下さい【大河内薫/若林杏樹】
分かりやすい!と評判の書籍だったのでポチり。
フリーランスになって3年目になりますので、青色確定申告もクリアした身としては物足りない内容でした。
漫画で読みやすく、税金を意識したことのない会社員の方、フリーランスなりたての方には良著だと思います。
ただ、電子書籍では少し読みずらさを感じたので紙媒体がおすすめです。
著者の税理士さん優しすぎ!
クラウド会計ソフトを用いると、経費等簡単に管理でき、確定申告も恐るるに足りません!以下からcheck!
女のいない男たち【村上春樹】
いくつかの雑誌にも特集されるほど、令和の旧車ブームが小さく再燃しているようです。
著者の作品は、メタファーが多いと言われていますが、それが全て理解できないと悔しすぎる、と謎のプライドからあまり読んだことがありませんでした。(すごい青臭い…)
こちらの作品は、映像化された作品を含むため手を出しやすいかなと、選んでみました。
空気感がとても伝わる短編集です。物悲しさ、エモ?な感じです。
変な家【雨穴】
YouTuberでもある雨穴さんの作品。動画を拝見しており、ずっと続きが気になっていました。
書籍が出たときは驚きましたが、楽天koboで割引されていたのを機に最近読了しました。
会話形式で物語が進むため、サクッと2時間ほどで読了できます。
必ず動画を観てから読んでください!世界観が確立できるので、より楽しめると思います。
怖い話って童心に戻されてしまう感じが楽しいです!